膝の痛みの原因が腎臓の症例
膝の痛みの原因は色々あるのですが、その中でも意外な原因の一つに腎臓があります。
「え?腎臓と膝の痛みなんて関係あるの?」と皆さん思いますよね(^_^;)
この患者さんの症状
年齢は72歳、男性の患者さんです。
主訴は膝の痛み、歩く時に膝の前側と内側が痛みます。
痛みの為、しゃがむことが出来ません。
歩いて入ってこられる姿をよく見ていると、膝を完全に伸ばす事が出来ません。
ですので、軽く膝を曲げたまま歩かれています。
本人の話では、前から痛かったものの2週間前くらいからひどく痛むようになって、歩くのにも困るようになったという事でした。
この患者さんの痛む部分は膝の内側でした。
しゃがんだ時に膝の内側が痛い場合、よくあるケースが腎臓の不調により症状が出てしまっているパターンです。
この患者さんの膝の痛みの治療
一応、フィシオエナジェティックの手の長さを比べる検査(AR検査)で確認します。
やはり、膝の痛みには腎臓の不調が関わっているようでした。
それで、普段はフィシオエナジェティックで検査&治療と進めていくのですが、今回は手技にて治療を進めていくことにしました。
腎臓をしっかり触診します。
やはり、上下への動きがありません。
下垂(下にさがること)してしまっています。
オステオパシーの手技で動きのなくなった腎臓の動きをつけて行きます。
腎臓でも、肝臓でも、胃でも心臓でも内臓は各臓器の動きがあります。
それぞれ臓器が健康な状態では動きがありますが、何か不具合が生じるとその動きが小さくなったり、動かなくなったりします。
この臓器が不健康な状態とは、西洋医学的に見て全く問題ない状態でも、患者さんは何か身体の調子が悪いという状態であり、東洋医学的に言えば病気までは行かないが、調子の悪い
未病の状態ということが出来ます。
さて、腎臓の動きがしっかりついて、腎臓の辺りが柔らかくなりました。
ここまでで、膝が伸びなかったのがだいぶん伸びるようになっています。
患者さんに伸びるようになっている事を確認してもらいます。
伸びるようになったのは理解できたようです。
しかし、痛みがまだある事で完全には納得できていないようでした。
膝自体、かなり長い間痛いのを無理して使っていたので、痛みはすぐにはとれない事を伝えて、次の来院日を決め来院してもらいます。
次に来院した時は、前回より歩きやすそうに歩かれています。
その日は、膝周辺や股関節を柔らかくして終了し、次回の予約をとってもらいます。
そうして来院されたときは、また更に歩きやすそうです。
ここまできてやっと、この患者さんも楽になったと納得されたようでした。
そして、もう2回ほど治療すると、良い状態になりましたので卒業されました。
今回の膝の痛みはよくある典型的なケースでしたが、そうでない場合もあります。
その場合はフィシオエナジェティックで検査&治療で、膝の痛みの原因を玉ねぎの皮をはがすようにひとつづつ取り除いていく必要があります。